2026.06.20
【名取市 屋根葺き替え工事とセットで雨樋交換も行うべき理由】 みなさん、こんにちは(^^)/街の屋根やさん仙台北店の兵藤です! 近年、名取市内でも「大きな地震に備えて、重い瓦屋根から軽くて丈夫な板金(ガルバリウム鋼板やSGL鋼板)の屋根に葺き替えたい」というお問い合わせを非常に多…
こんにちは!宮城県内を中心に、屋根修理や雨樋のメンテナンスを行っている街の屋根やさん仙台北店です(^^)/
先日、名取市のお客様から「雨が降ると、長い雨樋の途中から水がポタポタ垂れてきて気になる」というご相談をいただき、現地調査に伺いました。
確認してみると、漏れていたのは「エキスパンションジョイント(伸縮可動ソケット)」という、雨樋の途中に取り付けられた少し特殊な部材からでした。
「DIYでコーキング(シーリング材)を塗って止められないの?」と聞かれることも多いこの場所ですが、実は絶対にコーキングで固めてはいけないポイントなのです。
今回は、軒樋のエキスパンションジョイントの役割や、なぜコーキング修理がNGなのかを分かりやすく解説します!
軒樋(横向きの雨樋)にあるエキスパンションジョイントは、一言で言うと「温度変化による雨樋の伸び縮みを逃がし、破損や歪みを防ぐため」の可動式の継手です。
雨樋に広く使われている「塩化ビニル樹脂(塩ビ)」は、実は熱によって大きく寸法が変わる性質を持っています。そのため、以下のような場所にピンポイントで設置されます。
1.直線で長さが「10m〜15m」を超える長い場所 アパートや倉庫、1面の横幅が広い大きな住宅など、直線が長くなる場所に設置して動きを逃がします。
2.軒樋の両端が固定されていて「逃げ場がない」場所 建物の角(出隅・入隅)でロックされている長い直線の中間に設置します。
3.建物の構造的な継ぎ目(伸縮をまたぐ場所) 渡り廊下やL字型の建物など、建物自体が別々に動く構造の境目に連動して取り付けます。
もしこれがないと、夏場に雨樋が伸びて蛇行し(うねり)、水勾配が狂って雨水が溢れたり、冬場に縮もうとする力に耐えきれず接着部がバキッと割れたりしてしまいます。
「プラスチックの筒がそんなに動くの?」と思われるかもしれませんが、数字で見ると驚くほど動いています。
日本の気候では、冬の最も寒い日(約-5℃)から、夏の直射日光で雨樋が熱せられた日(約65℃)まで想定すると、温度差は約70℃にもなります。
塩ビの伸縮率で計算すると、目安は「1mあたり約5mm」。
つまり、直線で10mある雨樋は、年間で最大「約5cm(50mm)」も伸縮しているのです!
| 軒樋の直線長さ | 年間の最大伸縮量の目安 |
| 5m | 約 25 mm (2.5cm) |
| 10m | 約 50 mm (5.0cm) |
| 15m | 約 75 mm (7.5cm) |
最近の新築やリフォームでは、この「うねり」や「縮み割れ」といった熱の影響をほとんど受けない、高機能な雨樋を選ぶ方も増えています。
・ガルバリウム鋼板製の雨樋(金属製) 塩ビの約5分の1しか伸縮しません(10mで年間8〜9mm程度)。非常に頑丈で、シャープですっきりした外観を保てます。
・鉄芯入り(スチール芯内蔵)の特殊樹脂雨樋 パナソニックの「アイアン丸」などに代表される製品です。樹脂の手軽さでありながら、内部に薄いスチール板がラミネートされているため、伸縮は塩ビの約3分の1〜4分の1に抑えられます。積雪などでたわんでも元に戻る強さがあります。
これらは10m以上の長い直線でも、エキスパンションジョイントを減らす(または無くす)ことができるため、見た目も美しく、長期的に水勾配が狂いにくいという大きなメリットがあります。
話を本題に戻します。 このエキスパンションジョイントから水がポタポタ漏れてきたとき、「隙間をコーキングで埋めて接着してしまおう!」とするのは絶対にNGです。
エキスパンションジョイントは、内部の特殊な「ゴムパッキン」が雨樋に密着し、スライドしながら水を止める構造になっています。 ここをコーキングでガチガチに固定してしまうと、雨樋は動けなくなってしまいます。
その結果、次のシーズンを迎えたときに、
伸縮する強力な力に引っ張られ、コーキングがビリビリに裂けて数ヶ月で雨漏りが再発する
もしコーキングが耐えた場合、逃げ場のなくなった別の場所(近くの継手や本体)がバキッと割れるか、激しく波打って歪む
という、二次被害を引き起こしてしまうのです。
ポタポタ原因のほとんどは、10年〜15年が経過したことによる内部のゴムパッキンの経年劣化(硬化や縮み)、または隙間に詰まった苔やゴミです。
根本的に直すには、コーキングを詰めるのではなく、劣化したジョイント部材そのものを新しいものへ交換する(切り回し修理)のがプロの正しい手順です。
雨樋は、屋根に降った雨水を適切に排水し、お住まいの外壁や土台を雨漏りから守る非常に重要な設備です。
特に長尺の雨樋は、今回ご紹介した「伸縮の計算」や「クリアランスの調整」など、専門的な構造の知識が必要不可欠となります。
「雨樋の途中から水が垂れている」「風や雪のあと、雨樋が波打っている気がする」など、気になる症状がございましたら、どうぞお気軽に当店までご相談ください。雨漏り診断士の資格を持つ私たちが、名取市のお住まいへ迅速に点検・調査にお伺いいたします!
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